子供の頃、夏休みは待ち遠しくて最高の楽しみだった。
毎朝のラジオ体操から始まって、長い長い一日はそれでもあっと言う間に終わった。
昼間に遊び疲れて、夜は多少暑かろうが、秒落ちで眠りの世界へ。
水遊びに始まって、汗まみれで駆け廻り、夏の長い日中を友達と明け暮れた。

50年も60年も昔の日本の夏は、
今ほど暑くはなかった。
街中でも、各家々は窓も玄関も扉を開けて、
風は涼やかに吹き抜けていた。

ところが、どうだ⁈　今年の夏は‼！
確かに夏は暑いに決まったものかもしれないが、尋常じゃない。

交差点に立っていると、日差しはジリジリ肌を焼け尽くす感じ。
足元からはアスファルトの照り返し、ビルからは放熱が否応なしに身体を包む。
各家々から吐き出す室外機の熱風は、車から吹き付けられる暑くて臭い排気ガスと共に
夏場の道を徒歩で行き交う人々を息苦しくする。

始まったばかりのコロナ夏。
いつまで続くんだろう？
まるで、「覚悟はいいか？」と問いかけられてくるような、
2020の夏は始まったばかりだ。