心理療法…カウンセリング。。
発祥において「カウンセリング」は治療行為ではない。とされて来た。
問題解決のために短絡的なアドバイスや指示はしない。とされて来た。
「セラピー」と「カウンセリング」は一線を画すものである。とされて来た。
その上で、それらは「心理療法」としての括りの中に存在する。
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クライアントにとっては、
「正直そんなものはどっちでもいいんですよ!」
「それより、楽になりたいんです。」
「とにかく、とりあえず、癒してください。」。と、。。本心からの願い。
ところがね、なかなかそうはいかないんです。
心理療法に関する理論、アプローチ等、
モデルとして存在するものは300以上もあると言われています。
膨大にある心理療法の全てを知り尽くすことは不可能にも近いことですが、
近年、ある研究グループが、無謀とも思える実証分析に向けて、
膨大に存在する様々な心理療法の効果的調査を行い臨床データを報告しました。
その結果は意外にも驚きに近い結果でした。
それは、なんと、発表された統計データから見た限り
「治療結果には大きな差異はない」と言うものだったからです。
んン…( ,,`・ω・´)ンンン ⁇ これまた驚きですよね !! ⁇
最近は、初めてカウンセリングを受けると言うクライアントさんが、
「○○療法でやってください。」とか、
「▽△療法は出来ますか。」とか、
アプローチをクライアント側から指定してカウンセリングの予約申し込みをされる方が増えてきました。
こうした申し出は、一昔前までは、殆ど無かったことです。
ネットで自分なりに色々調べての結果の事なのでしょうが…。
カウンセラーは一応プロです。プロフェショナルです。専門家です。
勿論、だからと言って万全ではありませんが…。
初回面談での丁寧な傾聴を進める中で、同時に、
インテーク、アセスメントを行いながら初対面のクライアントを前に場面は進んで行きます。
その人(クライアント)にとって、今、何がより効果的なアプローチであるかどうかを考慮しつつ。
最近の学会では、エビデンス・ベイスド治療なるものを掲げ、治療効果が高いとされる技法に
流行りにも似て特定の技法がもたはやされる傾向が見受けられます。
しかし、カウンセリングの効果に最も重要なのは、技法そのものではなく、
その技法をどんなカウンセラーが、どのようなクライアントに、、どのような意図をもって、
どんな場面のどんな意識状態の中で、どのタイミング、状況、関係性において用いるかであり、
そうした上で、効果的に有効性がみられることもあれば、逆に有害にすらなることもあるのです。
効果的なカウンセリングには、クライアントの資質も大きく影響しますし、
何と言ってもカウンセラーとクライアントとの信頼関係は、
共同作業をしていく上で、無意識に蠢くその場の空気を生み出し、大きく働きかけます。
今、この瞬間目の前に存在するクライアントは、
決して一般化できない唯一無二な、かけがえのないその人であり、
カウンセラーとの関係性の中で思考も感情も時々刻々揺れ動いていきます。
その時のクライアントとカウンセラー自身の互いの感情の変化を汲み取るために、
心理療法家と呼ばれる者たちは、注意深く柔軟に、流れに沿いつつも立ち止まるという
総合力を最大限に生かしながら、統合的なアプローチを用いているのです。