「ことば」について(6)思考に導かれて・・・

他人の事を恨んだり、嫉妬してはいけません。
他人に怒りを覚えたり、嫌ったりしてはなりません。
ネガティブな種類に括られるマイナス感情はたくさんあります。
カウンセリング学の中では、例え如何にネガティブな感情であろうと、
感情そのものに「良い」「悪い」は無いと教えます。

では、そもそも、その感情はいつ何処で生まれるのでしょうか?

流れるような時間の中、慌ただしい日常生活の様々な場面で、
私たちは自身の感情や気分に振り回されることが度々あります。
それは、視覚から入り込み、音、声として耳から伝わり潜り込むように。
しかも、その反応は、都度都度に異なります。

しかしながら、実のところ「感情」は一気にはやって来ません。
「感情」は、「思考」に導かれ、「思考」に影響を受けて生まれるのです。

あなたがそのように見、聞きし、そのように「考える(思考)」から、
その結果としての「感情」がそこに生まれ、あなたの中に在り続け、
あなたを支配し、言動の端々に影響を及ぼすのです。

感情をコントロールすることは、それ程容易いことではないにしても、
見方、聞き方、受け止め方を変えることは、意外と容易い場合もあります。
心理学者や、カウンセラー、セラピストばかりがそんなことを言って入りわけではありません。

みなさまよくご存じのマザーテレサも以下のように言っています。

思考に気をつけなさい、
それはいつか言葉になるから。

言葉に気をつけなさい、
それはいつか行動になるから。

行動に気をつけなさい、
それはいつか習慣になるから。

習慣に気をつけなさい、それはいつか性格になるから。

性格に気をつけなさい、それはいつか運命になるから。
        =====マザーテレサ=====

昨今、発言に関しての失言訂正とか、
言動の撤回などと称して謝罪会見のシーンをよく見かけますが、
それは決してその場に限っての失言や行動ではなく、
常日頃そのように考え、その価値観で生き、そうした思考で暮らしているからこそ、
無意識のうちに不用意に発言、行動してしまうその人そのものだろうと感じています。
権力や地位を手にすることが、人間性の感覚を麻痺させ、鈍化させるというお手本は、
もうそろそろ止めて欲しいものです。

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