遅々たれども志を止めず
時間を止めることは出来ません。
日々にヒトは成長しながら同時に老いて行きます。
心理学の世界に本格的に足を踏み入れて35年に成ろうとしています。
形のないモノ、未だ見えないモノ、耳に届かないモノ。
個人の内側に確かに在りながら、外界に表現されていないモノに、
息を吹き込み、形にして第三者に伝えていくのが、
クリエイティブな作家・芸術家の仕事であるならば、
目に見える形、目に映る行為、耳に響く音・声を聴いて行こうとする作業が、
心理カウンセラーの仕事です。
全ての人の行為行動には、その人独自の心理感情背景があります。
その個人の成育環境や人生体験に積み重ねられながら、
その個人独自の人生は彩られていきます。
時に華やぎながら、時に沈み、傷つきながらも、人生は膨らみを持っていきます。
人生100年時代到来との声が響き渡ります。
準備は、如何ですか?
私は、還暦を迎えた約10年近く前から、
カウンセリングが本当に必要な人に届き難い社会の仕組みに戸惑っていました。
心理学を学びたい方はそれなりにいらっしゃいます。
カウンセラー養成の講座もにぎわっています。
一方で、心理学の研修には費用が掛かり、カウンセリングを受けるにも費用が必要です。
日本が、地盤沈下していく時代の中で、「抑圧」し「諦め感」を抱いて疎外感を持ちつつ、
孤立した生活環境下で時間を過ごしている人たちは、老いも若きも関係なく在ります。
カウンセラーの資格を取得し、半ば永久的に研鑽を重ねるカウンセラー自身にも、
膨大な時間と費用は要求されます。
結果、むやみやたらに価格面をつつくことは、他のカウンセラーにも影響を与え、
なかなか思うに任せないというジレンマがあります。
それでも、私は長年温めていた、
生活困窮者、加齢とともに外出が困難になった方々、
オンラインカウンセリングの環境整備のない方々に向けて、
少しずつですが、出張カウンセリングを行っています。
「8050問題」を筆頭に、外出しにくくなった高齢者の方、
過去にずっと継続的にカウンセリングに来談されていた方が多いですが、
『誰かが私の存在を覚えてくれている』と感じて頂けて、
可能な限り、その人を独りにしない…という取り組みです。
その為にも以前に増して「傾聴トレーニング」を充実させ、
「HCCの傾聴師」を広く輩出したいと願っています。
傾聴師となられた方は、傾聴のスキルを活かし、
様々な場面で培った傾聴力を発揮して、
一人でも多くの方と共に生き抜くこと生きていることの素晴らしさを
実感していただきたいと希望しています。
健康な人、元気な人は、この身を使って、
智慧でも経験でも、持てる人はそのスキルを出し惜しみせず、
世の中に還元していくことは、この上ないSDGsであり、
お互いさまに生きている人々のHAPPY感であろうと考えています。