悩みは同次元では解決されない

悩みは、自我の活動が支配的な場面では常に存在しています。

…何であの人は私にこんな事をするんだろう…
…どうして?…そんな事も分からないの?…
…何故?私がこんな目に合わなければならないの…

自分を中心に自分から発する方向性だけで、
万物を見聞きするのは私たち人間の常ですが、
その時、
価値観の支配の権限を持っているのが自我であることに私たちは気づけていません。

「出来事」「問題」…、 確かに厄介な問題だと思えることが多々有るとしても、
そこに無意識に在り続ける「自我」の働きかけを気づくに及ぶことは
容易いことではありません。

自分が「問題」だと感じていることに対しては、
その事象を、そのように認識している自分の根拠となる自我に気づかない限り
「問題の実態」を見つけることは出来ません。

従って、「問題」が連れて来る「悩み」は、
それ自身のレベルでは解決できないのです。

人間の深層心理と人間関係のカラクリは、とても複雑なので、
プロセス全体の中で見抜いて行かなければ理解できません。

同次元の平面だけで問題を解決しようとすることは、
それが物質的なものであろうと心理的なものであろうと、
ますます深みの混乱に陥り、苦悩と葛藤を自身の内に作り出すだけです。

私たちは、他者・周囲との関係性においては、
横軸に繋がっている一方で、
自分自身との関係性では、
縦軸にも繋がっています。

悩みを解決するには、この縦軸の気づきを掘り下げ、
自分が認識している問題の全プロセスを明らかにしていく。。。
。。。それは思考レベルでの分析や解釈ではなく、
受け身のように待つ中で、深い処からの声を聴くことに努めることが出来る時
初めて、統合されていく自分を実感できるのではないかと考えています。

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